【乗車記録】北海道②-3 2021.02.21 その2

 こんにちは。前回の記事では、たった5時間分の内容なのに4000字を超えるという迷走に陥ってしまったため、今回からは乗車記録という名の通り、”塩に・淡白に”書いていこうと思います(多分無理です)。大学のレポートもこのくらいスムーズに書けたらいいんですけどね…。

 

2021.02.21

②特急 サロベツ4号 旭川

  稚内1301→1502音威子府

 

 奇行二人組は稚内市内を観光することもなく(本当はしたいけどね)、下り宗谷の折り返しであるサロベツ4号に乗車してトンボ帰りを敢行します。今回はでんちゃに乗ることこそが最大の観光なのでこれでいいのです。

6064D  SE104+SE203

 宗谷の到着が遅れたため15分程度での折り返しとなり、きっぷ出したりしてたらすぐに発車となりました。

 そして今回は、鉄オタにとって最大の観光地である(?)「グリーン車」へ乗車しちゃいます。

 

 

 G車利用者のための扉から入る瞬間はつい昂ってしまいます。

 


 キロハ261の半室グリーン車はたった9席しかなく、個室のようで限定的なスペースには特別感のようなものがあり、とても好きな空間です。
 

 革張りのシートはちょっと苦手なクチなのですが、好きな車両のG車であるというバイアスもあってか、非常に快適に過ごすことができました。コンセントも付いていて、充電もしっかりすることができました。なお、2列掛けの方でもコンセントは窓側にしかないようです。

 

 

 リクライニングをいっぱいに倒して白銀の車窓を眺めていたら、いつの間にか寝てしまいました。道路も線路も、新しく通る場所は絶対に寝ないマンなのですが、今回は復路となるため油断してしまいました。

 

 寝たり起きたりを繰り返しているうちに、本日の2つ目の目的地である音威子府(おといねっぷ)駅に到着しました。

 初見じゃ絶対読めないですよね。ちなみにこの駅が属する音威子府村は、特急列車が停車する日本の自治体の中でもっとも人口が少ないところだそうです。また、北海道内に数ある市町村の中で最も人口が少ない(1000人弱)場所でもあり、日本屈指の豪雪地帯のひとつとなっています。

 

 この地の名産品である音威子府そばを食べるべく降り立ちましたが、リサーチ不足により道の駅の食堂は到着の2分前に営業終了、もう一店舗のお店の方も営業しておらず…という結果に。泣く泣く私たちは1km雪中行軍をし、セイコーマート音威子府店にて食糧を調達しました。道内に入ってから雪道をまともに歩いたのはこれが初めてで、何度も滑りそうになったことを記憶しております。

 

4327D 普通 音威子府行  駅付近の跨線橋より。



4327D→4331D 普通 稚内行 キハ54-506

 駅の待合室で食事を摂り、駅内の天北線の資料などを眺めたり稚内方面の列車を見送ったりして(と言っても一本だけですが)暇を潰し、いよいよ旭川方面へ戻る列車の時間が近づいてきました。

 

 

③宗谷本線 普通 名寄行

  音威子府1754→1900名寄

 

4328D キハ54-510

 下車してから約三時間、ようやく次の列車です。例のごとく氷雪がガッチガチに凍結して付着している姿は、やはり何度見てもうっとりしてしまいます。

 

 

 乗車するキハ54は、0系新幹線キハ183系からのお下がりである転換クロスシートや簡易リクライニングシートを備え、道内ローカル線の長距離移動も快適に過ごせる車内となっており、個人的にも大好きな車両のひとつです。(こいつ道内の列車全部好きやん)

 

 車内です。普通列車にはもったいないくらい良い座席がついています。私たちの他に誰もいなかったため、中央のテーブル席の所にドカっと座りました。しばらくすると、二カ月後に廃止が決定していた北星駅より若い男女二人組が乗り込んできて驚き、さらに名寄駅に着く前にまた降りていったので更に驚きました。羨ましい。。

 

 

 1時間と少しで、名寄へ到着しました。現在ではH100系ハイブリッド気動車による運用も増え、54も撤退の時がだんだん近づいているように思います。

 

 24分後に接続の普通 旭川行に乗ることも考えましたが、今日の目的地は札幌であるため結局は後続の上り宗谷号に乗ること、その停車駅(士別・和寒)に急いでも一時間待ちであることから、駅の周りにお店もたくさん(?)あり栄えている名寄で一時間半の小休止にすることとします。

 

 セブンイレブンで買ってお湯を入れてきた熱いカップそばを、まだ慣れきっていないガリガリに凍結した道を慎重に歩いて駅まで運搬し、氷点下9度の屋外のベンチで啜ります(ドM)。これが本当の雪見そば…!

 

 そばを完飲した後もやはり時間が空いているため、雪を突いたり掻いたり、屋根から伸びているつららを折って舐めてみたりと、冬の北国初心者の典型のような行動をして遊びました(20歳児)。飽きた後は寒いので駅内に入り、廃止予定の駅名を入れた乗車券を記念発券してJR北にお布施したり、温かい飲み物を飲んで次の列車を待ちました。

 

 

 

④特急 宗谷(上り) 札幌行

  名寄2032→2257札幌

 

52D SE102+SE201

 本日最後の乗車となるのは上りの宗谷号です、といっても2時間半くらいの乗車になるのでまだまだ楽しみは残っています。

 

 なお、当初の運用ではキハ261系5000番台 ”はまなす編成” が充当される予定でしたが、(記憶が正しければ)前日の走行中に氷塊を踏んで動輪が損傷するというアクシデントが発生し、0番台の車が代走に入りました。この旅の計画段階においても運用を調べていて乗るつもりでいましたが、事前にTwitterで代走の情報を得ていたのでダメージは少なかったですし、はまなす編成は新製車なので先に古い0番台に乗っておく機会になって良かったとも思ったり。

 

 261系5000番台は、ノースレインボーエクスプレスやクリスタルエクスプレスのような観光・臨時列車での運用に加え、一部の定期運用(特に、厳しい環境下で車両がヘビーローテーションされる宗谷本線内の運用)にも使用できる多目的特急車両として開発されました。今回は、休ませる目的だった車両が元の運用に代走として引っ張り出されるという、なんとも皮肉な形となってしまいました。

 0番台は全車が富士重工製です。

 

 車窓はもう真っ暗であったため、ここからの写真はありません。今回は自由席車に乗り込み、撮った写真を見返して整理したり、ウトウトしていたりするうちに、定刻の何分か遅れで札幌駅に到着し、本日の行程はここまでとなります。

 

 この横顔、性癖にブッ刺s

 

 

 同じく遅れて網走からやってきた、キハ183系特急「オホーツク」4号との並び。厳冬期かつどちらも道内でも特に環境の厳しい路線を走る超ロングラン特急であるため、10分や20分の遅れは珍しくないようです。双方が回送されていくのを見送って、駅から出て宿(ネカフェですけど)に向かいました。

 

 このように、本日はかねてからの私の憧れであった宗谷本線や、そこを走る特急宗谷・サロベツへの乗車を無事に終えることができました。前回に、21日分は長文・早口をお許しくださいと断りを入れたにしろ、まさか一日分をふた記事に分ける量になるとは思いませんでした()

 

 次回は、道東方面への乗車記となります。それではこの辺で。